南北に長い日本列島には、亜寒帯から亜熱帯まで様々な気候の地域が存在する。沖縄や奄美地方、東京の島嶼部などは現在も亜熱帯と言われるが、SNSなどでは地域を問わず「列島全体が亜熱帯化しつつあるのではないか」という声も見られる。

■南国フルーツや魚種の変化も
地球温暖化の影響などにより、日本の平均気温は大きく上昇。かつては国内でほぼ栽培されていなかったマンゴーやライチなどは九州や沖縄の名産となり、北海道の海ではシャケに代わってブリがよく穫れるように。

今年の夏も、7月上旬から真夏日・猛暑日となるエリアが多くなっている。世間はこうした現状について、どのように感じているのだろうか。

■8割以上が亜熱帯化を実感
Sirabee編集部が、6月30日~7月2日にかけて、全国10~60代男女1,000名を対象に調査したところ、全体の44.9%が「ここ数年、日本列島は亜熱帯化しつつある」と回答。

「10年前から亜熱帯化している」が28.9%で、「もっと以前から亜熱帯化している」は11.6%。8割以上が、日本が亜熱帯化しつつあるように感じていることがわかった。

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■九州・沖縄や北海道でも
今回の調査結果を地域別に検証してみると、「ここ数年で亜熱帯化している」と急激な変化を感じている割合が最も高かったのは、九州・沖縄で50.5%。

今年も線状降水帯による豪雨で甚大な被害を受けた場所もあり、高温多雨という亜熱帯化を肌で感じているのかもしれない。

また、「10年くらい前から」は、日本でも屈指の酷暑地帯として知られる北関東が最多で39.7%。埼玉県熊谷市は、最高気温が41.1℃とトップタイの記録を持っている。

本来比較的涼しい気候のはずの北海道でも、10年以上前から亜熱帯化を感じる人は3割を超えた。

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■執筆者紹介
タカハシマコト:ニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター

1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。

著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ』(宝島社)

(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2023年6月30日~7月2日 対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)

https://sirabee.com/2023/07/18/20163117700/