海水浴場近くの岩場でサザエ約40個を密漁したとして、境海上保安部は会社員の男3人を逮捕したと発表しました。
楽しいレジャーのはずが、いつの間にか違法行為に…。
海でのレジャーシーズンを迎えるなか、島根県が注意を呼び掛けているのが、行楽客による安易な「うっかり密漁」です。

漁業法違反の疑いで現行犯逮捕されたのは、いずれも鳥取県米子市に住む20代~40代の会社員の男3人です。

境海上保安部によりますと3人は17日午後2時ごろ、島根県松江市の北浦海水浴場近くの岩場でサザエ約40個を密漁した疑いが持たれています。

パトロール中の海上保安官が3人を見つけ職務質問したところ、男たちは氏名などを明らかにしなかったため現行犯逮捕したということです。

逮捕当時、男たちは海水浴をする水着の服装で現場にいたということです。

今回密漁のあった現場は、JFしまねが免許を有する第一種共同漁業権漁場内で、JFしまねの組合員以外の採捕は禁止されています。

境海上保安部管内での密漁による逮捕は今年初めてで、境海上保安部は巡回パトロールなどを行い、密漁に関する周知活動を行っています。

こうしたなか気を付けたいのが、海のレジャーなどでの「うっかり密漁」です。

島根県松江市内の海水浴場。
岸からすぐ近く、海の中を覗いてみると…

小崎純佳キャスター
「ありました、ウニがいます。けっこうたくさんありますね」

たくさんのウニやワカメを見つけました。
海水浴の途中で見つけると、うれしくなって捕ってしまいそうですが、島根県は「ちょっと待って」と注意を呼びかけます。

島根県水産課の担当者
「レジャー等で海に来たときにサザエをとってしまうことや、釣りを海岸で行っているときに偶然タコが釣れてしまって、それを持って帰ってしまうことがあります」

実はこの行為、「密漁」とみなされ、刑事罰に問われる可能性があると言います。

海の行楽客が、知らない間にしてしまう、いわゆる「うっかり密漁」。海のレジャーシーズンを迎える中、島根県が注意を呼びかけています。

島根県水産課の担当者
「海のサザエやワカメ、ナマコ、タコなどには漁業権が設定されていて、許可のない人が捕ることができないものとなっていますので、それを知らずに捕ってしまうケースがあります」

密漁の対象になるのは、水産庁が指定している「特定水産動植物」や、漁業組合などが独占的に取る「漁業権」が設定された貝類や海藻類などです。
捕ってしまった場合は検挙の対象になり、多い年だと、島根県内で年間10人ほど検挙されている年もあると言います。

2021年度は特に多く、島根県内で密漁による取り締まりが24件もありました。

では、どのような罰則となるのでしょうか。
例えば、ナマコの場合…

島根県水産課の担当者
「ナマコを捕っただけで、最大3000万円以下の罰金または3年以下の懲役になる可能性があります」

行楽客による「うっかり密漁」。楽しいレジャーが台無しにならないように注意が必要です。

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/bss/620378