中古車販売大手、ビッグモーターの借入金90億円の借り換えをめぐり、取引のある銀行団が要請に応じない方針を伝えていたことが14日、わかった。自動車保険の不正請求問題を受けて、顧客離れが進んでおり、融資のリスクが大きいと判断した。週内に借り入れ期限を迎えるが、ビッグモーターは現預金を取り崩して返済する見通しだ。

ビッグモーターは不正問題で販売が大きく落ち込んだため、10日に銀行団と東京都内で会合を開き、借り換えを要請していた。取引銀行は三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行の3メガバンクのほか、地方銀行の広島銀行など。

関係者によると、ビッグモーターの業績は令和4年9月期の売上高は約5900億円で最終利益は約185億円。4年9月末時点で現預金は約320億円ある。同社は現預金から借入金を返済する見込み。

ビッグモーターを巡っては、信販会社大手ジャックスが自動車ローンの新規受け付けを停止。中古車検索サイト「グーネット」も車の情報掲載を取りやめた。

ビッグモーターの和泉伸二社長は7月の記者会見で、車の販売や買い取りの台数が通常時と比べて半減したと明かしており、事業を取り巻く環境は厳しさを増している。


8/14(月) 17:38配信   産経新聞
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