0001きつねうどん ★
2023/08/29(火) 12:41:44.50ID:9VFjgteA知り合いに「俺が死んだらHDD、爆発しないかな」と口癖のようにこぼすTさんという人がいます。だいたい冗談半分ですが、この種の相談をわりと真面目なトーンでされたことも何度かあります。死後に自分のHDDやSSDが自動でフォーマットされたらいいのに、と思っている人は少なくないのでしょう。
しかし真剣に考えてみると、自分の脳や心臓と市販のデジタル機器を連動させる仕組みはありませんし、誰かに抹消を頼むとなると法的なリスクを負わせる可能性もあります。連載の第2回「『自分が死んだらHDDを破壊して』は本当に実行可能!? 頼む前に知っておくべきこと」でまとめたように、この願望を満たすハードルはなかなか高いように思います。
ただこの問題ですが、破壊はできないまでも、自分が死んで間もなくしたらHDDやSSDの中身が空っぽになるなら、そう不安視する人はいなくなるのではないかという気もします。
要は、自分が滅んだ後も秘密にしたいデータだけがずっと残るのが懸念事項なのだと思うのです。自分の消滅と秘密にしたいデータの消滅の時間差がそれほど出ない(と信じられる)状況であるなら、Tさんや多くの人はホッとするんじゃないかと。
実は、それを実現する道具が10年前に売り出されています。その道具は、センチュリーの時限消去&暗号化HDDケース「JIGEN(CT-25-ERP)」。何を隠そう、筆者もこのアイテムでホッとした経験があります。
今回はこの製品を使って、死後の安心を得る目的で実用性を探ってみたいと思います。
https://asset.watch.impress.co.jp/img/iw/docs/1526/201/02_l.JPG
2013年4月に売り出された「JIGEN(CT-25-ERP)」
実践:ログイン期間が1~9999日空くと消滅するドライブ
JIGENはSATA接続の2.5インチHDDやSSDが組み込める外付けケースで、PCとの接続はUSB 3.0となります。対応OSはWindows XP/Vista/7/8/10とIntel製CPUを使ったmac OS 10.6.8~などとなります。ただし、今回のレビューで試したWindows 11 Pro(64bit)環境でも動作しました。
センチュリーの企画開発室が製造するオリジナルブランド「CENTECH」に属し、ドライバーレスで組み立てられるユーザーフレンドリーさを備えつつ、製品ページから専用アプリをダウンロードして内蔵ドライブを時限装置にできるのが特徴です。
ドライバーなしで2.5インチドライブが組み込める
JEGENにストレージを組み込んでPCにつないだら、専用アプリを立ち上げてドライブの領域をセットアップします。1ドライブ構成にして全領域を時限化することもできますし、一部を時限化して残りを通常の外付けドライブにすることもできます。今回は後者の設定にしました。
ドライブごとに容量を決めて、時限化するなら「保護領域」にチェックを入れる
時限化するドライブはパスワードを登録して暗号化します。ここで重要なのが「暗号化キー自動消去」の設定です。有効にすると、ドライブに一定期間アクセスがないと暗号化キーが消滅し、ドライブ内に保存したデータにアクセスできなくなります。期限は1~9999日(テスト用に分単位の設定も可能)から選べます。
「暗号化キー自動消去」の時限を設定する。ログインした後に「自動ロック」する設定も追加可能だ
これでセットアップは完了です。時限化したドライブは専用アプリをクリックしてログインしないかぎり、エクスプローラーにも表示されません。そして、あらかじめ設定した時限が過ぎると、専用アプリ経由でもアクセス不能になり、データを取り出すことが不可能になるというわけです。ちなみに、暗号化はハードウェアで行っています。
つづき
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/tengoku/1526201.html?ref=smartnews