被爆者と認めるよう訴え続けてきた「被爆体験者」は、岸田首相の実質的な“ゼロ回答”に怒りと落胆の声を上げました。

被爆体験者の岩永千代子さん(87)は岸田首相と被爆者団体との面会を受け「前向きな回答かと思ってこうして集まって大変期待していた。(岸田首相を)非難はしませんが”間違ってますよ”と」と会見で述べました。

被爆体験者が長年求めている被爆者としての認定について、今回の面会では「ゼロ回答」でした。

被爆体験者の田武男さん(83)は「心配していた通りです。(被爆体験者事業に追加された)7つの疾病だけで自分たちを葬るんじゃないかと、被爆者として受け入れない。とても許せない」と述べています。

また岩永千代子さんも「(広島高裁で)内部被ばくを否定できなければ手帳を交付しろという判決が出た。私たちは内部被ばく者です。内部被ばく者として世界に訴えたい、発信したい」と話しています。

被爆体験者の平均年齢は84歳を超えました。救済をめぐり、国は国立長崎追悼平和祈念館が所蔵する被爆体験記の調査を進めていますが「完了までには1年かかる」
としていて、早期解決を望む体験者との温度差が広がっています。


8/30(水) 20:12配信  KTNテレビ長崎
https://news.yahoo.co.jp/articles/8edcdc18dada3da65dd9e7a8bf26b6d3267c3e6a