0001きつねうどん ★
2023/09/13(水) 21:20:02.81ID:RBSPVip6ドールが販売する青バナナ(中央)。売り場では調理方法も紹介している=東京都文京区で2023年9月12日午前9時30分、松山文音撮影
果物大手のドール(東京都)が、熟成させていない青バナナを国内のスーパーなどで販売している。傷や大きさなどを理由に生産地で廃棄されるバナナをゼロにするための消費拡大策の一環。果物としてではなく、野菜としてカレーやみそ汁の具材に使うことを提案している。
日本で果物として売られている黄色いバナナは、青バナナの状態で輸入され、熟成加工して店頭に並ぶ。ドールが8月末から発売している青バナナは、これまでなら傷などの理由で産地で廃棄されてきたバナナで、熟成加工せずに販売する。
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青バナナを具材にしたみそ汁=ドール提供
食べ方や味わいも黄色のバナナとは異なる。青バナナは両端を切り落とし、水にさらしてラップに包み、電子レンジで2~3分加熱後、皮をむくと食べられる。黄色のバナナに比べると甘みや香りは少なく、ジャガイモのような食感。時間がたつと次第に熟して甘さが出てくるので、果物としても食べられるという。
バナナの主力生産地であるフィリピンでドールはバナナ年間50万トンを生産する。このうち2万トンの青バナナが「規格外商品」となり、現地で埋め立て廃棄されている。
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青バナナを具材にしたカレー。ジャガイモのような食感という=ドール提供
課題解決に向けて同社は2021年から「もったいないバナナ」プロジェクトを開始。25年までの廃棄ゼロを目指し、他の企業と協力してジュースやピューレといった加工食品での活用を進めているが、途上だ。更なる消費拡大を模索する中、産地では青バナナが野菜のように食べられていることから、日本での青バナナ発売を決めたという。
スーパー「ピーコックストア」を展開するイオンマーケットのバイヤー、若槻信吾さんは「環境を意識した商品の提供は店舗としても重要。新たな商品として、売り切れるような体制を作っていきたい」と期待を込める。ドールのマーケティング部、成瀬晶子さんは「バナナは日本で一番食べられているフルーツ。身近なバナナの新しい価値をぜひ感じてほしい」と話している。
青バナナは黄色のバナナと同価格帯。現在はドールのインターネット通販のほか、全国のスーパーなど約120店舗で販売しており、順次拡大していく予定。【松山文音】
https://mainichi.jp/articles/20230913/k00/00m/020/286000c