https://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/46D8/production/_131263181_gettyimages-1384901921.jpg
散歩中のコマンダー

ジョー・バイデン米大統領一家のジャーマンシェパード犬「コマンダー」(2歳)が25日夜、シークレットサービス(大統領警護隊)の職員にかみついた。

シークレットサービス報道官は26日、「昨日午後8時ごろ、シークレットサービス制服部門の警官が大統領一家のペットと接触し、かまれた」と発表した。職員はその場で手当てを受けたという。

報道官はその後、米CNNに対し、負傷した警官は26日にシークレットサービスのキンバリー・チートル長官と話をし、現在は問題ないと話した。

コマンダーがホワイトハウスやバイデン一家の住宅で警備スタッフをかんだのは、これで11回目だという。

ホワイトハウスのストレスのせい?
ホワイトハウス報道官は7月、犬が攻撃的になるのはホワイトハウスでの生活のストレスが原因だと説明している。

「知ってのとおり、ホワイトハウスは独特で非常にストレスが大きい。そのことは皆さんに理解してもらえると思う」と述べた。

「ここは独特だし、私たち全員に大きなストレスがかかる。そこから推し測って、家族のペットにとってどんな感じか想像できるのではないか」

バイデン一家はジャーマン・シェパードを2匹飼っており、コマンダーは若いほう。デラウェア州の大統領夫妻の自宅でも「かみつき」が起きている。

ホワイトハウスは7月、職員襲撃が相次いだことを受け、コマンダーをひもでつないだり、訓練したりする新たな取り組みを試みているところだとした。

保守派団体が情報公開制度を利用して7月に入手したシークレットサービスの記録によると、コマンダーがかみついた事案は10件あった。

昨年10月26日のケースでは、大統領の妻ジル・バイデン氏がコマンダーを抑えられなくなった後、かみついたとされる。

職員はメールで、「任務中」にコマンダーが「私に突進してきた」と書いている。ジル氏は「コマンダーをコントロールし直せず、彼は私の周りを回り続けた」という。

職員はさらに、「職員や警官が襲われたりかまれたりするのは時間の問題だと思う」と記した。

その約1週間後には別の警官が、2回かまれたと書いている。この襲撃を目撃した別の警官は、身を守るために「鉄製カート」を使わざるを得なかったとした。

昨年12月11日には、バイデン氏の目の前で職員が襲われ、前腕と親指をかまれた。

この職員の上司は、バイデン氏がコマンダーと素早いやりとりをし、けがを負った職員のことを心配しているようだったと書いた。

194ページに及ぶ電子メールに記された事案では、深刻なけがはなかった。

もう一匹の犬「メイジャー」も、シークレットサービスの職員に何度もかみついている。

メイジャーはホワイトハウスから別の場所に移され、現在はバイデン一家の友人らと暮らしている。

コマンダーは子犬だった2021年にホワイトハウスにやってきた。バイデン氏の弟ジェイムズ氏が贈った。

大統領一家には猫「ウィロウ」もいる。

(英語記事 Biden dog bites another Secret Service agent)

https://www.bbc.com/japanese/66932578