0001きつねうどん ★
2024/02/12(月) 07:31:00.87ID:kK1N1/cE※本稿は、鈴木素邦『その一錠があなたの寿命を縮める 薬の裏側』(総合法令出版)の一部を再編集したものです。
サプリメントは病気を治すためのものではない
健康食品(サプリメント含む)は、健康な人が食べたり飲んだりすることで、健康維持につなげる目的で作られたものであり、病気を治すために作られたものではありません。
病気になった人向けのサプリメントも一部にはありますが、基本的には「食品」と考えたほうがよいと思います。
健康食品の中にもいろいろな種類があります。
「トクホ」と「機能性表示食品」の違い
・特別用途食品
乳幼児の粉ミルクなど特別な用途に使う食品のことです。
・特定保健用食品
通称「トクホ」と呼ばれている食品です。
商品ごとに国が審査をして、健康に良いことのお墨付きをもらったもので、医薬品ほどではないが、効能効果を書いてよいとされる食品です。
・機能性表示食品
「トクホ」に似ているが、開発した会社の責任のもとで売られる商品であり、国の審査は不要で届出だけでよいもの。普通の食品よりは信頼度が高い。
・栄養機能食品
カルシウム、ビタミンCなど定められた20種類については、決まった書き方で効能効果を表示することができます。例えば「カルシウム」なら、「骨や歯の形成に必要な栄養素です」等と書くことができます。
サプリメントには強い成分は使えない
薬は、病気の治療や予防に効果があるものですが、サプリメントは食品であり、病気の治療や予防効果はありません。
食品であるサプリメントには、強い成分は使えないようになっていますから、薬のような効果を期待することはできません。
また、一部の病気を除いて、成分を補充することで体の状態がよくなることは、今の医学ではほとんど解明されていないため、効果があるかどうかは疑問がのこります。
「都合の良いデータ」を作っている
さらに、サプリメントの情報についても考えてみましょう。
サプリメントの情報は、商品開発しているメーカーが実験したデータをもとにしています。先ほど、表でお伝えした「特定保健用食品(いわゆるトクホ)」、「特別用途食品」「栄養機能食品」以外の大部分のサプリメントは国の審査を通ったデータではありません。
その情報がインターネット、YouTuber、テレビなどを通じて発信されています。
YouTuber、テレビなどを通じて発信されている(※写真はイメージです) - 写真=iStock.com/koumaru
伝え方を工夫したり、有名人をうまく使ったり、都合の良い体験談を抜き出したりしたもので、身体に有効であるのか、否かのデータから離れていることも多いように思います。
科学的な論文でも、ある程度都合の良いデータを作ることもできます。もちろん、まじめにやっているメーカーが多いとは思いますが、どのメーカーがそうなのか、薬剤師であっても、判断するのは簡単ではありません。
サプリメントを使っていることで体の調子がよくなる人がいるのも事実ですから、私も勉強し続けなければならない分野だと思っています。
ただ、本当に効くのか? と思うようなサプリメントも売られています。
サプリメントと薬の飲み合わせで問題が出てしまうこともありますので、病院や薬局では、必ず医師や薬剤師にお伝えください。
サプリメントでの注意や話題の健康食品を説明している一般の方向けのホームページもありますので、気になる方はこちらもご覧ください。
つづき
https://president.jp/articles/-/78030