――二本樹さんは告発記事の中で、「デビューした人たちも、この問題を墓場まで持っていこうと思わないでほしい」と訴えておられます。

二本樹 彼らのブランドイメージを考えるととても難しい問題ですが、被害に遭った人には一緒に証言してほしいという思いはあります。
今の仕事や立場があるから言わないというのでは、数多くの事実が闇に埋もれてしまうからです。
それこそ第三者委員会を設置して匿名で証言できるようにできれば、それでもいいと思います。

個人的には、退所者だけが声を上げている現状はフェアじゃないという気持ちもあります。
一般人である私も、証言することに個人的なメリットはなくて、むしろ犠牲を払っています。
ただ、被害者が泣き寝入りしないといけないような社会であってほしくないんです。
勇気を持って告発することでしか変えていけない未来があると思いますし、他の被害者にも臆せず声を上げてほしいです。
それと同時に、声を上げる人たちを淘汰しない社会になっていってくれたらいいなと願っています。