1997年3月16日に震度5強の地震がありました

1997年3月16日の愛知県東部の地震について

3月16日に愛知県東部の深さ39kmでM5.8の被害地震が発生し、豊橋市で震度5強を観測した。
この地震は、震源の深さから、沈み込んだフィリピン海プレート内の地震であると考えられる。発震機構は張力方向が北東-南西の正断層型であり、この震源付近では、従来からよく見られる型である。

周辺のGPSの観測結果には、地震に伴う変化は認められなかった。また、周辺の体積歪計等には地震に伴う変化が観測され、その変化は発震機構とおおよそ調和的である。

今回の地震の南東約15kmの浜名湖北岸の深さ40kmでは、1983年3月にM5.7の被害地震が発生している。今回の地震に伴う余震活動は本震直後に多発したが、本震-余震型の経過をたどり、順調に減少している。17日16時現在までの余震回数は116回であり、最大の余震は、本震2分後のM4.3であった。
愛知県東部の地震(1997/03/16/14:00-1997/03/17/07:00)
愛知県東部の地震(1996/01/01/00:00-1997/03/15/24:00)
1961年以降のM≧5の地震
地震メカニズム図
地殻体積歪変化(補正分値LP)
GPS連続観測
基線長変化
基線長変化
基線長変化