>>85


立憲から自民転身の今井瑠々氏 「筋書き」書いたのは対立候補

毎日新聞 2023/1/13 15:17

2021年の衆院選岐阜5区に全国最年少の25歳で立憲民主党から出馬し、落選した今井瑠々(るる)氏(26)が、同党を離党し、自民党の推薦を得て今春の岐阜県議選に立候補する。突然の「移籍劇」の筋書きを描いたのは、衆院選で今井氏に辛勝した自民の古屋圭司衆院議員(70)とされる。

「上手に芝居を打ったね」。

今月5日午前、岐阜県大垣市にある岐阜県議会の重鎮、猫田孝県議(82)の事務所に古屋氏の姿があった。古屋氏が今井氏を自民推薦で県議選に出馬させると切り出すと、猫田氏は驚きながらも膝を打った。昨秋から水面下で、今井氏を移籍させようと動いていた古屋氏は猫田氏の反応に笑顔を見せていたという。

前回21年の衆院選では、今井氏が被選挙権を得た25歳の誕生日当日に出馬を表明。若さを前面に押し出し、政治の刷新を訴え、全国的にも注目を集めた。落選したものの、閣僚経験者で11選を目指していた古屋氏を相手に約1万4000票差まで肉薄した。選挙区で有権者数が最多の多治見市では今井氏の得票が古屋氏を上回った。立憲県連は国政選挙の「ホープ」として県連副代表の肩書を与え、支援していた。

 一方で、古屋氏は新人にここまで迫られ「次の選挙に危機感を募らせた」(自民関係者)。岐阜5区は中選挙区の時代から古屋家が地盤とする選挙区で、古屋氏引退後の後継候補には長男(36)の名前も挙がる。自身が議員の間に前途有望な相手を味方に引き込めば、古屋家の地盤は安泰だ。

 そんな中、昨年5月に立憲県連幹部で元参院議員の山下八洲夫氏(80)が国会議員をかたり、新幹線の特急券やグリーン券を詐取していたとして逮捕された。

 山下氏は今井氏の立候補を後押しし、選対本部長も務め、出陣式で「新しい、若い力で勝ち抜こう」と呼びかけた、まさに「後ろ盾」。その人が突然逮捕され、…