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2021年11月09日09時12分

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米連邦準備制度理事会(FRB)本部=ワシントン(AFP時事)




 【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は8日公表した金融安定報告で、経営危機にある中国不動産開発大手の中国恒大集団をはじめ同国不動産業界が苦境に陥っていることについて、中国の金融システムが傷み、米国にも波及する可能性を「短期的なリスク」に挙げた。


 報告は、中国では企業や地方政府の債務が膨大で、特に中小銀行が高いリスクを抱えていると分析。こうした中、突然の不動産価格急落や投資家のリスク回避を通じて、金融システムの動揺を招くと指摘した。
 その上で、中国の経済や金融システムの規模、他国との幅広い貿易上のつながりを踏まえれば、「投資家心理の悪化により世界の金融市場に影響し、世界成長へのリスクとなり、米国に影響し得る」と警告した。