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2021年11月27日07時13分

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自民党長野県連の選挙対策会議で、あいさつする遠藤利明選対委員長=26日午後、長野市




 自民党は来夏の参院選で焦点となる「1人区」のてこ入れに乗り出した。1議席をめぐって争う1人区での議席上積みが参院選全体の勝敗を左右するためで、幹部が最重点区を手始めに全国行脚をスタートさせた。


 「1人区をどう勝ち抜くかは当面の最大の課題だ」。遠藤利明選対委員長は26日、長野市で開かれた県連選対会議に出席しハッパを掛けた。
 参院選の全45選挙区のうち、1人区は32選挙区。自民は前回2019年の参院選で22勝10敗と勝ち越したものの、長野で野党候補に敗れた。遠藤氏は会議後、記者団に「衆院選と参院選を勝って初めて安定政権ができる」と述べ、候補者がいない14の1人区の擁立作業を急ぐ考えを示した。
 前回の長野と同じく1人区で敗れた沖縄には、茂木敏充幹事長が27日に入る。「参院選に向け遠藤選対委員長、参院側と連携してしっかりした体制を構築していきたい」。茂木氏は26日の党総務会でこう強調。12月4日には山梨県を訪れる予定だ。
 自民は10月の衆院選で絶対安定多数の261議席を獲得した。ただ、立憲民主党など野党5党が共闘。289小選挙区の7割強に当たる213で候補を一本化した影響もあり、当選者と次点者が1万票差以内の接戦となった選挙区は64に上った。立民などは参院選の1人区でも候補一本化を目指す構えで激戦が予想される。
 公明党の石井啓一幹事長は26日の記者会見で、1人区への公認候補擁立は「難しい」と指摘。これまで通り自民候補を支援する方針だ。