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毎日新聞 2021/12/23 13:09(最終更新 12/23 13:09) 576文字




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今年を表した漢字一文字について「厳」と書いた川勝平太知事=静岡市葵区の県庁で、金子昇太撮影

 静岡県の川勝平太知事は22日にあった年内最後の定例記者会見で、1年を表す漢字一文字として「厳」を示した。コロナ禍での東京五輪・パラリンピックの選手たちの奮闘、県内の感染爆発、熱海市伊豆山の土石流、参院補選期間中の自身の失言を理由に挙げた。

 川勝知事は神妙な面持ちで「厳」と書かれた色紙を記者団に見せた。東京オリパラは、9人の県内出身選手が金メダルを獲得。「厳しい状況の中で根気よく頑張られた」とねぎらった。



 10月の参院補選で御殿場市について「コシヒカリしかない」とやゆするなどの失言が問題となった川勝知事。11月の臨時県議会で辞職勧告決議案が可決されたことを取り上げ、「公人として、してはならない分断を招いた。厳しいご指南を受け、この字を選んだ」と述べた。

 辞職勧告決議案が可決された際、12月の給与とボーナスを返上する意思を示していたが、いずれも支給されたことについて「担当職員が調整してくれたが(返上するための)条例改正に結びつかなかった。どうするかは決めていない」と説明した。



 一方、2022年1月3日で発生から半年を迎える熱海市伊豆山の土石流災害についても言及。「県は地震、津波、台風、集中豪雨に対し、常に怠りなくやってきた。だが、不意打ちのように土石流が起こって多くの方が被災され、今も復興中。二度と起こさない」と力を込めた。【金子昇太】