山梨県・八ケ岳で7月25、26日に開かれた全国知事会。毎日新聞に寄せられた告発にあるように、偏在是正を求める声はあがったのか。

「『税の偏在是正』会議は総務省と知事会の出来レース」と批判した内部告発についての記事はこちら。
https://mainichi.jp/articles/20230805/k00/00m/010/065000c

「地方分権に逆行する措置」
 偏在是正措置を巡る議論は、島根県の丸山達也知事が「都道府県別の人口1人当たりの税額(の格差)が2倍を超えている」と指摘し、偏在是正の強化を主張した。これに対し、東京都の小池百合子知事は「地方分権に逆行するような不合理な措置だ。およそ明確なエビデンス(証拠)に基づくものではない。是正すべき偏在などはない状況だ」と反発した。

 攻勢に出た小池氏はさらに続ける。「かつて改革派の知事の皆さんがご指摘されていた『毒まんじゅうを食らう』ということに他ならないのではないか」

 実は全国知事会長を務める平井伸治・鳥取県知事(総務省OB)らは2007年、偏在是正措置について「中央集権の強化に他ならない」「地方分権を妨げる『毒まんじゅうだ』」などと発言し、都市の税収を地方に回すことに慎重なスタンスをとっていた。小池氏の「毒まんじゅう」発言は態度を一変させた知事らを皮肉をこめて批判した格好となった。

抜け落ちた「更に」の2文字
 結局、全国…(以下有料版で、残り1897文字)

毎日新聞 2023/8/9 06:00
https://mainichi.jp/articles/20230805/k00/00m/010/068000c