2022年11月、山口県岩国市の会社役員の男性(61)の家に侵入し、金品を奪おうとした5人組。カッターナイフで脅すも、日本刀を向けられて現場で取り押さえられた東京都江戸川区の男(26)は、日当100万円の“闇バイト”に応募して、犯行に及びました。

起訴状などによると男ら5人は、他の人と共謀し、山口県岩国市の会社役員の男性の家の鍵がされていなかった窓から侵入。家にいた家族らにカッターナイフを示しながら「殺すぞ」などと脅迫するなどして、両手首を結束バンドで縛るなどの暴行を加え金品を奪おうとした、強盗未遂と住居侵入の罪に問われています。男性は自宅にあった日本刀を持ち出すなどして抵抗し、男はその場で取り押さえられました。他の4人は逃げましたが、岡山県や広島県で逮捕されました。

「金庫2つ、1億円ある家がある。人がいたら縛っちゃおう」

17日、山口地裁で開かれた裁判。検察は、男が犯行に至った動機を明らかにしました。男は消費者金融に借金があり返済に困っていたところ、簡易投稿サイトで「日当100万円」という投稿を見つけて応募しました。男は広島県などでほかの仲間と合流し、「金庫2つ、1億円ある家がある。人がいたら縛っちゃおう」などと指示を受けて現場の家に行ったといいます。事件があった日の午前2時ごろ、鍵のかかっていなかった1階の窓から侵入し、カッターナイフで家族らを脅すなどして金品を奪おうとしましたが、男性が身を守るために自室から日本刀を持ちだしたことから5人は逃走。しかし男は逃げ切れず、男性の妻に捕まりました。男は当時の心境について「金銭的な焦りもあり、頼まれた仕事をやらなきゃという気持ちが強かった。自分の弱さが原因だと思う」と話しました。

借金はギャンブルや、欲しいものを買うなどしてふくれあがり、100万円ほどあったといいます。検察側は、犯行は組織的かつ計画的できわめて悪質などとして懲役4年6か月を求刑。一方弁護側は、今後同様の罪を犯す可能性は低いとして、執行猶予のついた判決を求め審理を終えました。今月、共犯の4人の公判も予定されています。

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