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航空界の覇権争い勃発! 「V-280 vs SB-1」 新時代を担う次世代ヘリコプターの戦い [きつねうどん★]
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2023/05/22(月) 07:39:56.16ID:MHRdflDJ
UH-60ヘリコプターの後継

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テキストロンV-280バロー(画像:ベル)

 2022年の年末、米陸軍のUH-60汎用(はんよう)ヘリコプター後継機として、ティルト・ローター機であるベル・テキストロンV-280バロー(Valor)が選定された。

 V-280は将来型長距離強襲機プログラム「FLRAA(Future Long-Range Assault Aircraft、将来型長距離強襲機)」と名付けられた陸軍の要求に応じて開発され、ライバルであるシコルスキー・ボーイングSB-1デファイアントとの競争になっていた。

 SB-1は二重反転ローターと推進プロペラを持つ複合ヘリコプターだったが、結果はV-22オスプレイで実績のあるティルト・ローター形式のV-280に軍配が上がった形である。

 SB-1の開発チームは選定結果に納得せず、会計検査院に異議を申し立てていたが、この申し立ては4月までに却下され、ベルV-280の開発続行が改めて宣言された。この選定を勝ち取れば、将来的に700億ドルもの取引が見込まれるとされているから、契約を失注したシコルスキー・ボーイングの無念は想像に余りある。

 V-280への置き換えが計画されるUH-60ヘリコプターは、1979年に米陸軍での運用が開始され、その後は特殊作戦型や洋上哨戒型など多くの派生型にも発展した。世界各国向けの生産機数は2000機を越えているとされ、日本でも陸海空の3自衛隊すべてがUH-60シリーズの機体を装備している。

 4月に宮古島で墜落した陸上自衛隊のヘリコプターも、国内でライセンス生産されたUH-60JAであった。

ティルト・ローターの本領

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シコルスキー・ボーイングSB-1デファイアント(画像:ダナ・クラーク)

 プログラム名称のAssault Aircraft(強襲航空機)が示すとおり、V-280は単なる人員輸送を担う汎用ヘリコプターではなく、陸軍特殊作戦コマンドおよび海兵隊において、強度の脅威が存在する地域へ兵員を送り込む任務を担う。

 そのため、約10人の兵員輸送を可能とするほか、約4500kgのりゅう弾砲をつるして輸送するなど、UH-60同等以上の輸送能力が要求されているのは当然である。

 しかしV-280がUH-60より優れているのは、積載能力よりも飛行性能であり、それこそがティルト・ローター機の本領である。UH-60の最大速度が300km/h以下にとどまるのに対し、V-280の最大速度は520km/hに達し、ヘリコプターがまねのできない足の速さを持っている。また、UH-60の戦闘行動半径は590kmとされているのに対し、V-280は930~1500kmにも達すると伝えられている。本機はあくまで長距離強襲機であり、この航続力と速度による突破力こそ求められた資質であった。

 米軍にとって、中国との緊張が高まっている現在、洋上を長距離進出して戦力を投入する能力は重要である。航続力を補うには空中給油という手段もあるが、給油機とのランデブーは行動の秘匿を困難にする。できる限り長距離を高速で進出できることは、特殊作戦部隊を投入する上で重要な性能である。

 競合機であった複合ヘリコプターSB-1と比較しても、飛行性能におけるティルト・ローター機の優位は大きい。前進飛行時の揚力もローターに頼るSB-1では、主翼の揚力を使った効率的な飛行はできず、ローターの限界による速度の制約も逃れられない。
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2023/05/22(月) 07:40:06.06ID:MHRdflDJ
V-22オスプレイとの違い

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V-22オスプレイ(画像:写真AC)

 では、既に実用化されて久しいティルト・ローター機V-22とV-280は、どう違うのか。

 V-22の重量は大型ヘリコプターCH-47に匹敵する20t超だが、V-280の重量は14tに抑えられているため、プロップ・ローターが相対的に大きく、ずっと無理のない機体規模だ。V-280のローター直径に対する機体重量は、ほぼ従来型のヘリコプターと同等と見られ、V-22で問題になったダウンウォッシュ(吹き下ろし)が強いという問題の軽減と、安全性の向上が期待できる。

 また、V-22ではプロップ・ローターをエンジンごと傾けるのに対し、V-280はプロップ・ローターだけを傾ける機構を備え、ヘリコプター・モードから飛行機モードへ遷移する際も、重心の変化は小なく抑えられている。V-22では、ヘリコプター・モードから飛行機モードに遷移する際の重心変動に対し、パイロットが適切な操縦を怠って墜落事故が発生したが、この点でもV-280は安全性が向上していると見てよいだろう。

 プロップ・ローターだけを傾けるには、駆動軸を途中で曲げる機構が必要になるが、これは技術的に新しい挑戦となる。ローターの軸は、単にエンジンの駆動力を伝達するだけではなく、ヘリコプター・モードでは機体の全重量を支えなければならない。激しい回転振動の中で、その強度と信頼性を維持しながら軸を曲げるのは、見た目ほど簡単なことではない。

 V-280の動画が初めて公開された際には、折り曲げ機構の部分にぼかし処理が行われていたことからも、ここに重要な独自ノウハウが投入されたことがわかる。

見通しが難しい将来の回転翼機計画

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テキストロンV-280バロー(画像:ベル)

 V-280の実用化は2030年が計画されており、将来は極東の最前線である在日米軍基地にも配備が予想される。しかし、米陸軍と海兵隊が使用するUH-60シリーズのすべてが、そのままV-280に置き換わってしまうことはない。

 V-22やV-280のようなティルト・ローター機は、ヘリコプターに比べればコストの高騰は避けられず、従来型ヘリコプターで対応できる任務にまで、こうした高コスト機を充当することは非現実的だ。ティルト・ローター形式が、すべての用途において最適解とは限らないのだ。

 米陸軍では、統合多用途・将来型垂直離着陸機計画(Joint Multi-Role/Future Vertical Lift:JMR / FVL)として、本機を含む新機種で現用ヘリコプターを置き換える展望を持っているが、その全容はいまだ明確な姿を現していない。今後は偵察・戦闘ヘリコプターの後継機選定も控えているが、こちらもティルト・ローター形式が採用されるとは限らない。ロシア・ウクライナ戦争からも教訓を得ながら、さまざまな観点で検討が進められるだろう。

 軍用機に求められる能力は、戦闘の相手や環境によっても変化する。米軍の作戦環境には、中国という新たな敵対者の台頭で、過去にない大きな変化が生じている。ヘリコプターだけでなく、戦闘機などの固定翼機にも新しい時代への対応が求められており、米軍用機には不連続的な変化が求められているのが現状だ。

 ベストセラー機UH-60の後継が決定したとはいえ、米軍用ヘリコプターの将来像が見通せるようになるには、まだまだ時間がかかりそうである。

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2023/05/22(月) 08:04:29.05ID:qfRko+H+
ヒント
航空支援による陸上部隊の援護
特に対地攻撃機は老朽化と次世代が高額ミサイル機しか居ないってのが問題化していて
コイツに輸送機、医療機、対地攻撃機のユニット交換でマルチロール化しようってのが狙い
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