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今、日本のシイタケが海外で話題になっています。シイタケといえば、鍋に入れて煮込んだり、焼いたりして食べるのがおなじみです。今、人気を集めているのは、干しシイタケを粉末にしたものです。

 外国人が揃って、舌鼓を打つのは日本産のシイタケです。海外では「シイタケ・マッシュルーム」という名前で売られ、評価されています。
 
 ドバイ高級レストラン シャヒーン料理長:「日本のシイタケは質が高くて、本当においしい」

 中東・ドバイにある高級レストランの料理長で、SNSのフォロワー370万人を誇るシェフのシャヒーン氏も大絶賛です。

 シャヒーン料理長:「水で戻した乾燥シイタケは、ステーキのような食感があるんだ」

 高級レストランでは、健康志向の高まりや宗教上の理由で肉や卵などを使わないメニューが必須となっています。うま味の強いシイタケが「まるで肉のようだ」と評判となり、人気が高まっているのです。

■乾燥シイタケ EU通商代表部も絶賛

 日本からシイタケを持ち込んだ仕掛け人が、宮崎県でシイタケ専門の問屋を営む「杉本商店」の杉本和英社長です。

 農林水産省によりますと、シイタケは近年国内の消費が激減し、乾燥シイタケの生産量は15年前の6割にまで減っています。

 国内販売に限界を感じた杉本さんが目を向けたのが「海外」でした。

 杉本社長:「世の中の富裕層と言われる人たちは、食べることで自分たちが健康になるものにはお金を払うだろうなと思ったんです。何の根拠もなかったんですけど、たぶんそうなるだろうと、海外に手を出していって」

 海外で話題になったことで、今年4月のG7(主要7カ国)農業大臣会合では、乾燥シイタケが各国の要人に振る舞われました。

 EU通商代表部:「世界一のキノコだね」

■「シイタケパウダー」外国人注目 そのお味は?

 外国人が注目する「メイド・イン・ジャパン」のうま味が、もっと伝わる方法はないのか。行き着いたのが、乾燥シイタケを粉末にした「シイタケパウダー」でした。

 杉本社長:「原木栽培のシイタケというのは、山の中で育てているんですね。1個1個、全部ブラッシングして、きれいにごみを落とすんです」
 
 手間暇かけて、シイタケをパウダーにして、3年前にアメリカのAmazonでは40グラム1400円ほどで販売しました。すると、出荷した3パックが1週間で完売し、大いに反響を呼びました。

 以降、アメリカや、インド、ドバイなど世界中の展示会などに「シイタケパウダー」を出展し、日本のシイタケを世界に売り出したのです。