車のバッテリー上がりやタイヤのパンクに対応する緊急のロードサービスを巡って、高額請求されたとの苦情が増えている。
兵庫県立消費生活総合センターによると、2022年度の相談件数は前年度の約1・5倍の43件で、
スマートフォンなどでインターネット検索して依頼した業者とのトラブルが多いという。

お盆での帰省やレジャーで車利用が増える時期を迎え、同センターが注意を呼びかけている。(酒本裕士)

ネットで検索、安価なはずが…

 22年12月、仕事に向かう際に車のバッテリーが上がっていた東播磨地域の30歳代女性は、
スマホで検索し、「基本料金3000円」と書いていた修理業者に連絡。
応急処置として充電してもらったところ、8万円を請求された。

 ほかにも、阪神地域に住む30歳代男性が、運転中に動かなくなった車のレッカー移動を依頼したところ、
25万円を請求されたケースもあった。
男性はネット検索で「10分以内に駆けつける。3500円~」という広告を見て、業者に連絡したという。

相談件数が急増

 同センターによると、県内のロードサービス関連の相談件数は、19年度25件、20年度22件、21年度28件だったが、
22年度は43件と急増。トラブルの内容は「バッテリー」が約半数を占め、
「タイヤ」「レッカー」に関するものもあった。

 自動車保険にはロードサービスが付帯されているケースも多く、
同センターは「車の故障などで困った場合、まずは契約している保険会社に連絡を」と呼びかける。
ほかにも、▽ネット検索で上位に表示されるのは、優良業者とは限らない
▽ネットの表示料金をうのみにしない▽納得できるまで契約しない――などを注意点に挙げる。
担当者は「契約内容によっては、クーリングオフを利用できる場合もあるので、相談してほしい」と話す。

 国民生活センターも今年7月、ネットで検索して依頼したロードサービスに関する相談件数が、
22年度は前年度の約3・3倍となる773件だったと発表。
契約当事者は20歳代や学生が多く、自動車のトラブルに慣れていない人が
慌ててネットで検索して依頼しているケースが多いとみて、注意喚起している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/44922d382adb935190061df3063373e88c676833