交通違反取り締まりの公務中、一般人の車の中から現金などが入ったバッグを盗んだとして、静岡県警は22日、窃盗の疑いで、静岡県警交通機動隊で白バイ隊員を務める巡査部長(41)=浜松市中区相生町=を逮捕した。県警監察課によると「バッグを持ち出したことは間違いない」と容疑を認めているという。

 逮捕容疑は19日午後1時ごろ、浜松市中区佐鳴台の店舗駐車場で、市内の無職男性(80)が駐車中の軽乗用車内にあった現金17万円などが入ったバッグ1個を盗んだ疑い。

 監察課によると、バッグには運転免許証や携帯電話、財布などが入っていた。犯行時に男性は不在で、無施錠だった。容疑者は1人で白バイ乗務中に制服で犯行に及び、男性とは面識はなかったとみられる。周辺で同様の被害は把握していないという。

 男性が20日、浜松中央署に被害申告をして発覚した。容疑者は交通部門の経験が長く、3月から交通機動隊に配置されていた。勤務態度などでの問題は把握していないという。

 県警では14日にも、三島署刑事課の警部補(36)が住居侵入の疑いで逮捕されたばかり。23日未明に取材に応じた鈴木光弘首席監察官は「非常に重く受け止めている」と述べた。

 日吉知洋警務部長は「被害者と県民に深くおわびする。警察職員として言語道断で、厳正に処分する。職員の指導教養を徹底し、再発防止に努める」とコメントした。