岡田斗司夫『いつまでもデブと思うなよ』新潮新書227(2007)

この本は1年ほどかけて読むタイプの本でもある。
ダイエットの教科書になっている。
この本でデブの悩みを少し知ることができた。

デブは常に偏見の目で見られている。
力士はデブだが理由があって悪くは思われていないが、おそらく子ども扱いされていると思う。
岡田斗司夫が痩せた後に、怖いと感じるようになった人がいるらしい。

日本人は根性論がすきだが、その理由は細かいことが言えないだけである。
細かいことをいろいろやるのは覚悟が要り、緊張を強いられ、一定期間は神経を張る必要がある。
その全体を「がんばる」といって「根性だ」「やればできる」といういい加減な言葉に行きつく。
「こりゃ楽だ」と思って「頑張ればできる」という言葉以外は一切思いつかなくなったのである。
そんな、楽をしていい加減な事しか言わない日本人は、デブをナマケモノと笑う資格はなかろう。
そういうお前らは何をがんばっているのか、どうせ何もしていないだろう。

この本は忍耐力、継続力に自信がない著者のダイエット経験をまとめた。
ダイエットの目的は何かというと、体が何を求めているかを知り、求める分だけ食べて、
あとは食べなくても全く問題ない状態を作る事である。
大量に食べるのに体が慣れているので、ダイエットすると体がいろんな状態になる。
その状態変化に耐えきれず、続かない人が多いようである。
著者は意思が弱いといっているので、それでもできる方法を試して
レコーディング・ダイエットにして痩せることができた。
著者はダイエットは楽しいと繰り返す。
「ダイエットは苦しい」という観念が外れる。

一部だけ説教垂れていると感じる部分があるそうだが、それまでに何が書いてあったかを
良く思い出すと、それほど説教垂れているとは思わないだろう。